音楽で剽窃だと認められるのは何小節からだっけ。ふと思う。

そこに制限をかけなければならないのは、あまりに判定をきつくすると、音階の問題だ、すぐに早い者勝ちで取られ尽くしてしまうからなのだろう。

グラフィックの場合はどうだろう。という癖がどうしても僕はついているのだが、考えるに、「画風が似てる」などということはさして問題にならないと思い至る。

例えば、Aさんのイラストに画風が似ている。ということがある。すると、パクリだ!とすぐに飛びつきたくなる気持ちは分からんでもないのだが、実際画風とは、平面上に張り付いた単なる「形」なのだ。それがいかに似た配置になっていようが、そこにそれ以上の意味はないのである。(商業的には意味はあるのだが、ここでは表現上の話をしている。)

これをもし追ってしまうのであれば、突き詰めれば音楽と同じく、その形を先に使ったのはこっち、という単なる早い者勝ちの論になってしまう。そんなことは純粋な「表現」にはなんの意味もないことだ。

東京オリンピックのエンブレム問題でもそうだったが、単純な形、それ自体の話をするのは素人にもできる容易いことなのだが、形は有限だ。そこに込められた「意味」というものにもっと目を向けるべきなのである。